〒720-0802
広島県福山市松浜町
3丁目4番21号2F

TEL:084-927-5100
FAX:084-927-5101

TEL.0849275100
LINE
インスタグラム

お知らせnews

ビジネス情報掲載記事(令和6年10月1日号)-お知らせ

 備後の経済情報誌「ビジネス情報 令和6年10月1日号」に載りました。

#image_title

(本文)
「コミュニケーションの落とし穴」

今や人手不足の問題は経営を行う上で深刻な問題です。
社員さんたちは、人材紹介会社がいつでも良い職場を探してくれると思っているかもしれませんし、ネットで自分の職業価値を過剰に評価されているかもしれません。
ひょっとして、どこかの会社が高い給料を提示してきているかもしれません。
ひと昔前は「お客」という人を求めて苦労していました。
それが今や、社員さんが増えればいくらでも売り上げが上がるというケースもあります。
二十年前は、残業代の未払いで問題が多く生じていました。
これについて私は、数多くのセミナーで情報を発信しました。
二十年前の経営者の方々の反応はこんな感じでした。
「税務署が入るのは分かるけど、労働基準監督署が本当に入って来るのか?聞いたことがない」
「部長という役職につけているから労働基準法の管理者に該当するので大丈夫」
しかし、その社員さんには部下が一人もいないのです。
これでは、「名ばかり管理者」になってしまいます。
いつの時代も、それらの問題に対する“特効薬”と称するものを売り物にする方が現れます。
一般的に労務問題はコミュニケーションの問題だということから議論が始まります。
「人にやる気を出させるには、人事評価制度が必要だ」
「労務問題は人間関係の問題であるから、心理学を勉強すれば解決する」
「社員の意識を変えれば、おのずと組織経営はうまくいく」
社長は、「自分の分身を作れば必ずうまくいく」と思われる方が多いようです。
なかには、「過去に受けたトラウマを、さかのぼって解決すればやる気が出る」など、いろんな“もっとも論”が社会中でささやかれます。振り回されないようにしましょう。
しかし、どれもこれも他人を変える努力になりがちです。
自分は変わらないままで、自分に都合良く動く人間作りのための教育に熱心になります。
ある経営者さんが言われた事があります。「自分が任せた人間がうまくやっているのを見ると、自分の中に嫉妬心が湧くのです」
「そして、いつの間にかその人を自分が潰してしまっているんです」
私は、「それはもう解決済みですか?」とお聞きしました。
その方は「目下、自分の心にけじめをつけている最中です」と答えられました。
なんと素晴らしいことでしょうか。自分の心を洞察することができていらっしゃいます。
次にすべき事は、自分は何を変えれば良いかを見定めるのです。
それは必ず存在します。保証しても良いです。
一週間程度でも集中して見直しをかければ、組織は一気に変貌します。案外自分が考えている原因は検討違いで、実は単なる思いつきかもしれませんよ。

ARCHIVE