ビジネス情報掲載記事(令和6年3月1日号)-お知らせ
備後の経済情報誌「ビジネス情報 令和6年3月1日号」に
載りました。
(本文)
中小零細企業の弱みは実行力が弱いことです。
実行力を強くするためには組織の一体化が必要です。
一体化とは何か?
私が考える一体化は全社員が会社の目的を理解し、その中でいかに自分が貢献できるかにコミットしている状態です。
これを人間の身体で考えると簡単に答えが出てきます。
人間は細胞からできています。そして、細胞にはDNAがあります。
DNAは、デオキシリボ核酸のことであり、人間の身体の設計図となります。
そのDNAには大切な脳の細胞になるものもあれば、いつか切られて捨てられる爪になる細胞もあります。
しかし、爪の細胞は「何で俺だけ損な役割なのか、俺も脳になりたい」とは嘆きません。
私たちの身体の細胞は全体を知り、個としての自分の役割に忠実に働いてくれます。
爪は爪としての機能を健気に果たしてくれます。
愛おしくなりますね。
ところが、人間の身体には癌細胞も誕生してきます。
人間の健康力が高いと、免疫力はその癌細胞を身体から排除してくれます。
いわば、癌細胞は体全体のDNAの方針から外れて我が道を行く細胞と言えます。
さて、人間は外界との接触を繰り返しながらより良い人生を生きようとします。
オリンピックの選手になるか、その中でもどの競技の選手になるか、弁護士として生きるか、
会計士として生きるかによってその目指す方向に沿って身体も変化していきます。
人間の身体は、その意志によって変化していきます。
ここで一つとても大事な話があります。
それは、人間の身体には、細やかな神経が通じているということです。
爪が割れたら、「痛い」という悪い情報を脳に届けます。
脳に重要な情報を届けてくれるのです。
最近では、人間の腸は第二の脳とも呼ばれています。
腸という臓器自体が各臓器に指令を出すといいます。
これを、会社組織に当てはめると神経の繋がりが弱いです。
仕組みを作っても、うまくコミュニケーションができていないことが多いと感じます。
だから、これを意図的に行わなければ会社はバラバラ状態になります。
会社の目的・方針・マネジメントがなければ、自分勝手に動く癌細胞が増殖します。
仕組みという臓器を作り、マネジメントを行うのです。
ちなみに、コミュニケーションは、「仲が良くなること」と思いがちですが少し違います。
会社の成果が上がっていることが、良いコミュニケーションの証明になります。
会社の中に、癌細胞が生まれたら、目的・方針が曖昧症状になっていると診てください。
「コミュニケーションはムダな時間だ症候群」になっているかもしれませんね。
じっくりと、会社の仕組みを作ったうえで、各臓器・各細胞との相互情報のやりとりが必要になります。