ビジネス情報掲載記事(令和6年2月1日号)-お知らせ
備後の経済情報誌「ビジネス情報 令和6年2月1日号」に載りました。
企業の成果はどうすれば生まれるかを方程式で示しますと、
成果=戦略×実行力です。
実行力は組織力と同意義です。
これには相反する考え方があります。
一つ目は「組織は戦略に従う」という言葉です。
説明するまでもないですが、組織は戦略を実行するためにあるということです。
しかし、多くの会社では「戦略」というものがありません。
「戦略」がなければ、組織デザインができません。
そうなると、普通の販売・仕入購買・製造・経理・総務という五大機能のみになってしまいます。。
いわゆる機能別組織です。
こうした組織では、各機能別組織の反目が生まれます。
二つ目は「戦略は組織に従う」という言葉です。
格好良く派手であるが、実行力のない戦略は成果が出せないのです。
責任者を任命して、あとは任せきりにして結果が出るでしょうか?
これでは無責任経営と言われても仕方ありません。
そもそも、中小企業には人もお金もないのです。
お金が無ければ人づくりをしなければいけません。
人づくりとは、経営者づくりのことです。
昨今のM&A流行りは、その裏返しの現象でしょう。
M&Aを持ちかける業者は「お宅のご子息の力量でやっていけますか?」「今なら高く売れますが、今後は価値がどんどん下がっていくばかりですよ」と危機感を煽ります。
一方で自分一人でひたすら走ってきた経営者は人を残していないのです。
人を残すとは、経営者を残すことです。
財産ばかり承継しても経営を承継することになりません。
明治から大正にかけて活躍した日本を代表する政治家である後藤新平氏は「金を残すは下、事業を残すは中、人を残すは上」と言われています。
では経営者の仕事とは何でしょうか。
PF・ドラッカーは言います。
経営者は次の八つを習慣化することです。
①なされるべきことを考える
②組織のことを考える
③アクションプランを考える
④意思決定を行う
⑤コミュニケーションを行う
⑥機会に焦点を合わせる
⑦会議の生産性をあげる
⑧「私は」ではなく「われわれは」を考える
簡単なようでかなり難しいものです。
あなたの会社は何をする会社で、どこへ向かい、どこまで進むのでしょうか。
令和六年・甲辰(きのえたつ)の年が始まります。
甲(きのえ)の意は、春に硬い殻を破り、一本の根が伸びます。
辰は、未開地を開拓したその先に高い崖が待っているという年ということです。
天は、新しいことを始めよというが、地は開拓するうえで大きな崖を乗り越えよということのようです。
あなたの会社には、大きな崖を超えるための経営者・組織がありますか?
おおたち会計事務所では、経営者の育成を行うことができる「社長の経営塾」を開催しています。
ご興味のある方はご連絡ください。