粗利益という言葉の不思議2022.11.28-企業の知恵袋

税理士・社労士

数値ビジョン実現パートナーの

大立稔（おおたち　みのる）です

会社の数字は

人がつくるもの

普通の社員が

天才の仕事をする仕組み

その構築が大事です

数値ビジョン実現パートナーが

社長様と一緒に

その仕組みをつくります

普段から

社長様方が使われる

数字の言葉があります

粗利益です

これには２つの

意味があります

会計ルールとしての意味と

経営数字としての意味です

経営の話をするときに

混乱することがあります

多くの社長さん方は

粗利益という言葉を

よく使われます

私の感じたところでは

7割がたの確率で

話が通じています

残りの3割は

話がかみ合っていない

場合もあります

粗利益という言葉は

誤解が生じやすいのです

会計ルールとしての意味に

ついてお話します

計算式でみると

卸・小売業（商業）は

売上高－売上原価＝粗利益

という計算式です

製造業は

売上高－製品原価＝粗利益

という計算式になります

製品原価には人件費などの

固定費が含まれています

卸・小売業（商業）の

売上原価には

商品代だけしかありません

会計ルールでは

このように計算します

会計ルールでは粗利益を

正式に売上総利益と呼びます

商業と製造業では粗利益の

計算に差が出ます

次に経営数字として扱われる場合の

粗利益の意味です

経営の話で使われる

粗利益という言葉は

商業が前提モデルとなっています

経営数字としての粗利益は

経営用語で

「限界利益」と呼びます

英語で言うと

マージナル・プロフィット

マージナルはマージンのことです

「限界利益」？

超難しいですよね

少し簡単にして欲しいですよね

何が限界なんですか？

聞きたくなりますよね

社長様の数字嫌いが

さらに増しそうです

ところが

この言葉はいったん覚えると

すごく便利なんです

限界利益は商業で

売上高－変動費＝限界利益となります

※変動費＝商品販売原価のみ

つまり粗利益＝限界利益でバッチリです

製造業では

売上高－変動費＝限界利益

※変動費＝（材料費+外注費+消耗品費）

製品原価から人件費などの固定費を除きます

つまり粗利益≠限界利益となります

しかし、商業も製造業も

限界利益は同じ算式です

売上高―変動費＝限界利益

ここが便利な所です

誤解を恐れずに言いますと

限界利益＝付加価値額となります

これで

私たちが活動して生み出した

付加価値額が算出できます

付加価値額を見ることができます

ちなみに

変動費は売上に比例して

発生する費用です

例えば

毎月いただく給料から天引きされる

社会保険料・税金のようなものです

給料の

天引き後の手取り額が

会社の限界利益に相当します

業種の違いにより

変動費の内容は変わります

タクシー業は

売上高―ガソリン代＝限界利益

運送業であれば

売上高―燃料・高速代＝限界利益

このように限界利益という言葉は

全産業共通の

付加価値算出法になります

社長様の会社は

付加価値をいくら出されていますか？

この

売上高―変動費用＝限界利益は

儲けの構造をあらわしています

粗利益という言葉が

売上総利益のことなのか

限界利益のことなのか

注意する必要がありますね

最後までお読みいただきまして

ありがとうございます