花火はいつ頃始まったのか-スタッフブログ
8月の終わりなど福山市では、お祭りに合わせて花火が上がったり、福山城のリニューアルに合わせて花火が上がったり、3年ぶりに花火を見かける機会が増えました。日本各地でも久しぶりに花火大会が催される箇所が増えたと聞きます。日本で花火が見られるようになったのはいつ頃でしょうか。
日本で花火の製造が始まったのは、鉄砲の伝来と同時期、室町時代末期といわれています。どちらも火薬に関するものなのでともに輸入されて広まったと考えられます。鉄砲を取り上げたことで有名な戦国大名・織田信長も花火を見たとされています。ただ、「爆竹」みたいなもので、今のような花火ではなかったみたいです。その後、江戸幕府を開いた戦国大名・徳川家康は晩年、駿府城にてイギリスからの使者との謁見の際に、花火を見たとされています。
火薬を使う鉄砲の生産が、江戸時代を経て少なくなった代わりに、江戸(東京)の隅田川花火大会を初に、打上げ花火で火薬を使う機会がでてきました。江戸時代半ば(享保年間)、日本最古の花火業者となる「鍵屋」によって隅田川花火大会で花火が披露されました。その後「鍵屋」からのれん分けされたのが「玉屋」です。今でもこの2語は、花火を打ち上げる時の声掛けで聞かれます。
こういう花火大会が始まったのは、直近に大飢饉がありその亡くなった人たちへの慰霊や疫病退散のためとされています。お盆の時期に、よく「送り火」「迎え火」が行われますが、こちらも亡くなった方々に向けてのものです。こうした花火大会はお盆の時期に近く、そのような考えに関連していると思われます。
コロナという疫病退散ということを考えると、花火大会がある意義があるように感じます。ただ、感染状況などで未だに行われない地域もあります。なんとなく歯がゆい気持ちにもなりますね。