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「ポジティブ思考」の人が、なぜ足をすくわれるのか

From:大立 稔
最近、引き寄せの法則とか量子力学が流行のようです。昔から、プラス思考などがよく言われています。この考え方は、とても大事なことだと思います。ある目標を達成するためには積極思考で「絶対にできる」「当然のように当たり前にできる」と考えると、引き寄せに良いと言われています。
しかし、人間の脳は太古の昔からネガティブに考えるようにできています。なぜなら、食物一つとっても毒がある可能性があり、簡単に口にすることはできません。洞窟から出て外を歩いていると、いつサーベルタイガーに出会い、命を落とすかもしれません。太古の昔から、用心深いヤツだけが生き残ってきたのです。
ポジティブ思考で疑う事を知らず、物事を頭から信じれば当然何かのリスクにやられます。予期して、防げるリスクをまともに受けてしまうのです。少なくとも、今を生きる人類は用心深く生きてきた人類の子孫であることは間違いありません。遺伝子的にもネガティブ思考のクセが強すぎるのです。
「人を疑う事は悪い事」と言ってしまうと警察や税務署の方は全員が悪者になります。彼らは、疑って真実を明らかにすることが仕事です。「あなた脱税してますね」と。
五千年前からある学問体系の易経では、宇宙は陰と陽の真逆の要素でできていると説いています。分かりやすく言いますと、陰があるから陽があり、陽があるから陰があるのです。
例えば、この世の言葉にはほぼ反対語があります。善があれば悪がある、正があれば邪がある、王道があれば覇道がある。この世の中は、陰と陽の2つの極で成り立っています。そして陰と陽も太極にあります。
世の中の変化の奥義は、常に陰と陽の間を揺れ動くことをいいます。世の中も右に動けば、左に動くという変化の繰り返しです。とどのつまり、何が言いたいかといいますと、陰も陽も大事で、その間の中庸が理想であるということです。
ネガティブも大事です。行き過ぎたポジティブ思考は、中味の無い脳天気人間にみえるかもしれません。
稲盛和夫氏は、「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する」という経営哲学を提唱されています。
山にピクニックにいくのに、気軽に行けば良いと豪語する方もいらっしゃいます。しかし、雨上がりの山に行くには、川が増水したり土砂崩れが起きている場合があります。ですから、雨がっぱ、長靴、トレッキングステッキの準備が必要でしょう。
晴れた日に行くときにも、熊と出会わぬよう鈴や熊撃退スプレーなどの準備が必要です。そうでなくとも、色んな毒虫、毒蛇、ヒルなどがおり、長袖、長ズボンを着用して虫よけが必要なのです。リスク対策には、やはり準備が必要です。