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「いつでもできる」がチャンスを逃す

ビジネス情報掲載記事(令和8年2月1日号)
備後の経済情報誌「ビジネス情報 令和8年2月1日号」にコラムが掲載されました。

From:大立 稔

人生の中で、タイミングを上手にとらえることは非常に大事です。タイム・イズ・マネーという言葉があります。しかし、同じ時間を使ったとしても、タイミングを逸してしまえば成果が出にくいものです。

やはり、物事をなすには、その時のちょうど良いタイミングを逃さないのが大事なのです。これが「チャンスをつかむ」ということになるのでしょう。それが必要な時に、まさにそれをするということが大事です。しかし現代はとても便利になったせいでしょうか、少々時間をズラしても、遅刻をしても問題ないと考える風潮があります。

あれをやりながら、これもやるといったように、時間のケジメがうやむやになっているように見えます。易経では、今まさにことを成すために、実行することを「時中」と言います。この「時中」がとても大事で、人生の道を切り開く重要なものになります。つまり「時中」は、運をつかむための大前提になります。

では、「時中」とするためには、何が必要になるでしょうか。「時中」を得るためには、自分は今、何をする時なのかを知る必要があります。つまり、自分が今、何をしたいかではなく、何をすべきなのかを知る必要があります。

例えば、易の中に「山地剥」という卦と「地雷復」という卦があります。山地剥は、健全なものが悪にだんだん染まり、残った陽が一つで、後は陰に染まった状態です。そして、最後に残った陽も剥がされてしまうと、全てが陰の世界に入ります。

しかし、易の言葉に「陽極まれば陰生ず、陰極まれば陽生ず」とあります。人にはバイオリズムがあります。このバイオリズムは人間の「高運期」と「衰運期」に分かれます。例えば年レベルでお話をしますと、9年間の周期があります。この周期は高運期5年、衰運期4年に分かれます。衰運期の最後の年が、次の9年の始まりになります。

この年が、一般に言う「厄年」になります。この年になると、「経済」「精神」「体力」が一番落ちることになります。一番目は、苦しいからこそ、人の協力を得ながら一つに集中して物事を始める年です。二番目は、コツコツと基盤(ビジネスモデル)を狭い範囲の中で作る年です。

三番目は、出来上がった基盤を広げる時期となります。この時は広告宣伝の一年です。四番目は、拡げたコミュニティをまとめる年です。五番目は、「造化」の時期です。ある大きさに広がった事業を熟成させる時です。六番目は、ある程度大きくなった基盤をさらに広げて、完成させる時になります。

七番目は、完成を祝い、苦労した仲間と祝杯を挙げる時です。この時期は、次の10年を考え、どう生きるべきかを計画し直す時です。八番目は、変革の時になります。良いものを良い状態にとどめて、変革を起こす時になります。そして、迷いに迷い、次の10年にやるべきことを絞ります。

九番目は、定めた一つの事に集中して不具合をつぶし、良い所を伸ばします。そして、元の一番目に戻ります。ここは、厳しい場所ですので、それを実施するために、誰に助けてもらうかを決定します。自分一人でできることはたかが知れています。人の助けを得るという力を身に着けるべき時です。

これが成功の周期です。その時にすべきことをきちんとやる。これが「時中」となります。

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