ビジネス情報掲載記事(令和8年1月1日号)-お知らせ
備後の経済情報誌「ビジネス情報 令和8年1月1日号」に載りました。

(本文)
「運を強くする方法」
成功した経営者の多くは、「運」を大切にしていらっしゃいます。
一言で「運」と言っても、何のことかは、よく分からないかもしれません。
「経営の神様」と言われる、松下幸之助氏や稲盛和夫氏も「運」というものを深く研究されています。
皆様は「運とは何か」と聞かれて、何と答えるでしょうか?
運は、目に見えるものでも、音のするものでもありません。
しかしながら、この研究は中国で五千年前に始まり、集大成としてまとめられています。
それが、「易経」と呼ばれるものです。私も、齢六十四になり、易を少しずつ勉強しています。晴れた日には畑を耕し、雨の日には読書をするような暮らしに憧れますが、まだ無理のようです。
税理士事務所を継承するため、次世代育成の仕事が残っているのです。
その合間を縫って、ゆっくりと易経の勉強です。
この勉強を始めて、私自身に変化がありました。人に対して腹を立てていた自分が、どんどん消えていくのです。そして、相手を認めて受け入れる力が明らかに強くなりました。その結果、「運」が強くなっていると感じるのです。
では、何をもって「運」が強くなったと言えるのか。また、「運とは何か」と聞かれて詳細に説明することは難しいものです。
ただ具体的な事例の一つとして、いろんなことにうまく「タイミング」が合うようになりました。
何事もお金を主眼に置くと、焦りが出てしまいます。
ところが、自分が今、何をすべきかという「時機」を知ることにより、焦りが消え、腹が立つことも減り、寛容になってきている自分を感じます。逆に、自分が今、何をすべきかという「時機」が分からないと、チンプンカンな行動をしてしまいます。
経営者に「今、何をしたいですか?」と質問をすることは、結局、欲を煽るだけになりかねません。
それよりも、「今は何をすべき時機か」を知る事が、とても大切なのです。
人間の行動の97%は無意識によるものと言われます。そして、人は自分の歩むべき道と欲に煽られた道(正道に外れた道)を行ったり来たりブレながら生きているとも言われています。
結局、人間の心は「空」であり、その「空」にあらゆる情報が入り、欲に沿って行動することに夢中になってしまいます。
人間はあらゆるものに振り回されながら生きているのです。
それゆえ、目的・目標が無ければ、人生で何かを成すことは難しくなります。
だからこそ、目的・目標を持って生きることが大切と考えます。
つまり、「運」を強くするとは、目的・目標を持つことが前提条件だということです。
「できたらいいな」程度では、目的・目標ではありません。
「絶対にやる」と決意することが大事なのです。
そのために、今、何をすべきかというのが「時機」を知ることにつながります。やるべき時機に、やるべきことをやる。「易経」では、これを「時中」と言います。そして、これを「吉」であると言います。
四季に例えるなら、時機を外すとは、冬に畑を耕し、種を蒔いて、水をやっているようなものです。
人より先に手を出し、違法な仕事をし、顧客を泣かせ、市場シェアを伸ばしたとしても、最後は経営を手離すことになりかねません。
ポイントは、動機を純粋にし、人に迷惑がかからぬように慎重に事を進め、正しい行いをすることです。そうすれば、結果として利益は得られます。

